時計修理職人の知恵袋

 

●腕時計の防水性能について

電池交換やオーバーホール時にトラブルになりやすいのが、水入り等の防水性能の低下です。

基本的に電池交換には防水検査料金は含まれません。

当店の場合、電池交換料金+防水検査料金(パッキン交換を含む)1500円

防水検査料金はあくまでも検査料なのでパッキン交換以外で防水不良の場合、修理料金が別途必要になります。

たとえダイバーズ等の防水時計でも一度裏ブタを開けてしまうと防水検査をしない限り一切の防水性能を保証できなくなってしまうのです。しかし、実際の所構造のしっかりした防水時計でパッキンさえしっかりしていれば、一回裏ブタを開けたぐらいで、防水性能は問題ないと言えるでしょう。
構造のしっかりした防水時計とは、裏ブタがスクリュー式で竜頭がねじ込み式になっています。裏ブタ、竜頭の防水がしっかりしていれば

最近トラブルになっているのが、G‐SHOCK等のデジタルの防水時計で、10気圧〜20気圧の防水性能の時計とされ販売され、G‐SHOCKは防水性能を含む対衝撃構造などのタフさが売りの時計です。
実際の購入者もそのつもりで防水性能は万全だと思って使用していると思います。しかし最近のデジタル時計はケース自体がウレタンやプラスチックで出来ているものが多く、裏ブタがネジで止められているものがほとんどです。そのためしばらく使用しているとウレタンのネジ穴が広がってきてネジがまったく効かなく防水もゼンゼン効かなくなってしまうのです。ケース素材自体がしっかりした丈夫な物でないと長い間防水性を持続させる事は出来ません。

アンティークウオッチは、たとえ防水時計であっても防水はきかないと思ったほうがよいでしょう。今は簡易防水試験機が発売されて各店にて防水試験をおこなっている店もあります。当店でも防水試験を¥1,500(約1時間)にておこなっていますので防水性に不安のある人はお持ちください。


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