1969年7月21日、午前2時56分(グリニッジ標準時)、人類が初めて月面に降り立った瞬間。
「人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな躍進である」。
この輝かしい瞬間に立ち会ったのが、オメガでした。堅牢性、制度、そしてあらゆる面において信頼性の高い時計「オメガ・スピードマスター・プロフェッショナル」は、時計史の中で最も過酷といわれたテストを受け、1965年、NASAによって歴史上最大の冒険、宇宙進出という感動の瞬間を記録するために採用されました。そして人類初の月面着陸という偉業に同行しました。
クロノグラフとは、一日の時間を読む時計の機能には影響を与えずに、単独である一定の時間を計るタイマーとしての機能を組み込んだ時計のをいう。
その形態には据え置き型、懐中時計、腕時計とあり、いずれにも同じ機能を組み込める。
「複雑時計」と呼ばれるクロノグラフには、通常の時計よりもおおよそ2倍の数の部品が使われている。
そのような複雑な機械を腕時計の中に収められるほど小型化させるには、当然ながら難しい技術が求められる。
オメガが最初のクロノグラフ用ムーブメント「19ラインCHRO」を製作したのは、1898年であった。30分の積算計の付いたキャリバーで懐中時計用であった。
1942年には、「オメガスピードマスター」の心臓部であるムーブメント「27 CHRO C12」キャリバー321という原型ができていた。
直径27ミリで30分と12時間用のカウンターを持っていた。製作したのは、当時オメガグループに属していたレマニアのマスター時計師、アルバート・ピゲである。
1945年には耐衝撃性と耐磁気性能が付与され、46年には振動数18,000回(2.5ヘルツ)となる。
そして1957年、キャリバー321を抱いたスピードマスターのファーストモデル。
レファレンスNo,CK2915にたどりつく。
1968年、キャリバー861で最初の世代交代。
1971年には自動巻きのキャリバー1041を実現させ、スピードマスター・プロフェッショナル・マークVを発表する。
オメガ設立125年周年にあたる1973年には、公式規格認定を受けたクロノメーターの名を冠したスピードマスター125が発表された。
今日までに発表されたスピードマスターのキャリバーは、
手巻きキャリバー「321」「861」「863」「864」「866」「867」。
自動巻きは「1040」「1041」「1045」「1140」「1150」「1160」「1155」
さらにクォーツも加わり、その種類は17を数える。
スピードマスターの名のもとに集まるクロノグラフには、ステンレス、チタンはもとよりゴールド、プラチナ、ダイヤモンドで飾られた華麗なタイプもある。
どのような表情を見せようと、その奥にはスピードの世界に生きるハードツールとしての心臓が鼓動している。
最後に、スピードマスターを買うなら手巻き式、値段も違うが、時計としての完成度は手巻きキャリバーを搭載したモデルのほうが遥かに高い。
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